OpenOffice.orgは,オープンソース版オフィス・スイート「OpenOffice.org 2.0」の最終版を公開した。OpenOffice.orgが米国時間10月20日に明らかにしたもの。対応OSは,Windows,GNU/Linux,Solaris,Mac OS X(X11)。OpenOffice.orgのWebサイトから無償でダウンロードできる。

 OpenOffice.org 2.0は,文書のファイル形式としてXMLベースの「Open Document Format for Office Applications(OpenDocument)1.0」を採用した。XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)が承認した標準仕様であり,ベンダーやアプリケーションの違いによらず文書の交換が行えるという。さらに, World Wide Web Consortium(W3C)のXMLベースWebフォーム記述言語「XForms」に対応したフォームの作成や利用も可能になった。

 新たにデータベースソフト「Base」を搭載した。Microsoft Excelとの互換性を高めるため,表計算アプリケーション「Calc」で計算可能な最大行数を,旧版「OpenOffice.org 1.1」の3万2768行から6万5536行に増やした。PDF文書の生成機能を強化し,文書に組み込む画像の圧縮レベルを調整できるようにした。サムネール画像とハイパーリンクの処理も改善している。現在の対応言語数は36カ国語で「これからも増やしていく」(OpenOffice.org)という。

 開発などには,米Sun Microsystems,米Novell,米Red Hat,Debian Project,アイルランドPropylon,米Intelといった企業/組織のほか,個人のプログラマ,翻訳者,ライター,マーケッタが協力した。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,OpenOffice.orgの累計ダウンロード件数はほぼ5000万件に達したという。

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