オープンソース団体Apache Software Foundation(ASF)とApache HTTP Server Projectは,「Apache HTTP Server」の1.3系の最新版となるバージョン1.3.34を米国時間10月18日に公開した。 Apache HTTP Server ProjectのWebサイトからダウンロードできる。新版では,主にバグとセキュリティの修正を加えている。

 新版の主な変更点は次の通り。
・リクエストにTransfer-EncodingとContent-Lengthヘッダーの両方が含まれている場合,HTTPリクエスト・スプリッティング/スプーフィング攻撃の危険性を軽減するためにContent-Lengthを削除
・TRACEメソッドの振る舞いを変更できるように,TraceEnableに関するディレクティブを追加
・Apache 1.3.33以前のバージョンで見つかったAMD64といった64ビット・マシンにおけるコアダンプ・エラーを修正

 変更点詳細については http://httpd.apache.org/dist/httpd/ CHANGES_1.3に掲載している。

 Apache 1.3系は,UNIX OS向けに設計されたものであり,Win32,Netware,OS2といった非UNIX系のOS向けに最適化されていない。2.0系のApache HTTP Serverは,UNIXプラットフォームやそれ以外のプラットフォームでも性能を発揮できるように設計されている。

 2.0系の最新版となるバージョン2.0.55は,同月14日に公開されている。新版では,6つのセキュリティ問題に対処している。その中の3つは,HTTPリクエスト・スプリッティング/HTTPレスポンス・スプリッティング/スプーフィング攻撃に関するものだった。Apache 2.0.55も同Webサイトからダウンロードできる。

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