米EMC傘下の米VMwareは米国時間10月17日に,サーバー向け仮想マシン・ソフトウエアの新版「VMware ESX Server 3」と仮想インフラ管理ソフトウエアの新版「VMware VirtualCenter 2」を発表した。「次世代データ・センター管理技術の基盤となる強力な大企業向け仮想化プラットフォームを提供する」(同社)としている。

 ESX Server 3は,デュアルコア・プロセサへの対応を強化したほか,サポートする仮想マシン・メモリーを16Gバイトに拡大した。VirtualCenter 2は,数百台のホスト・サーバー,数千台の仮想マシンを管理可能。また,稼働状況レポートやセキュリティ検証機能の強化を図った。

 動作状態にある仮想マシンを別の物理サーバーに移動できる「VMotion」技術を取り入れ,以下の機能をアドオン・モジュールとして提供する。

・Distributed Availability Services:問題が発生した仮想マシンを検出し,代理のホスト・サーバー上で自動的に再起動する

・Distributed Resource Scheduling:仮想マシンの負荷をホスト・サーバー全体に分散し,稼働率を80%以上に維持できるようにする

 VMware ESX Server 3とVMware VirtualCenter 2は,現在,限定的ベータ・テストを行っている。パブリック・ベータ版を年内に公開し,2006年第1四半期に一般向けリリースを行う予定。

◎関連記事
米VMwareがサーバー向け仮想マシン新版を提供開始,米Oracleのサーバー技術部門と提携
米VMware,サーバー向け仮想マシンのソース・コードをパートナ向けに公開
米VMware,サーバー向け仮想化ソフト全製品をデュアル・コア・プロセサ対応に
「サーバー仮想化の導入は,ストレージ仮想化よりも進んでいる」,米調査
「仮想化するのは2年後に3割」、米IBMの仮想化担当VPが語る
米IBM,ストレージ仮想化技術のロードマップを発表
米Microsoft,「仮想化とネットワーク・セキュリティへの取り組みを強化」
米Microsoft,仮想化環境向けサーバー製品のライセンス・モデルを刷新

[発表資料へ]