米Sun Microsystemsは,デュアル・コア・プロセサ「UltraSPARC IV+」を搭載したハイエンド・サーバーの新モデル「Sun Fire E20K」「同E25K」を米国時間10月17日に発表した。「前モデルの5倍のパフォーマンスを実現し,業界で最良の価格性能比を提供。アップグレードに必要なコストは半分で済む」(Sun社)

 E20KとE25KサーバーはSolaris OSを搭載。最大72基のUltraSparc IV+に対応でき,同時に144のスレッドを処理できる。UltraSPARCプロセサおよびSolaris OSとバイナリ・レベルの互換性を持つので,迅速かつ容易にサーバー環境の移行できるという。

 新しいUltraSPARC IV+対応のユニボード(CPU/メモリボード)は,最大4基のプロセサと32Gバイトのメモリーを搭載可能。既存のFireサーバーで,電源を落とさないで筐体から古いUltraSPARC IIIまたはIVマザーボードを取り出し,新しいUltraSparc IV+マザーボードと交換できる。システム全体を取り替える必要が無いため,IBM社製POWERシステムの半分のコストでサーバーのアップグレードが可能になると説明している。

 同社の発表によれば,E20Kサーバーは,Manugistics Fulfilmentで世界記録を達成し,IBM p5-590に比べ処理性能が74%高かった。SPECint_rate2000では,動作周波数1.5GHzのUltraSPARC IV+を36基搭載したE20Kは,32ウエイのIBM p5 590よりも処理速度が40%速かった。また,動作周波数2.16GHzのSPARC64 Vを32基搭載した富士通のPRIMEPOWER1500よりも43%速かった。

 同社は,すでにエントリ・レベルとミッドレンジ・サーバーの「Sun Fire V490」「同V890」「同E2900」「同E4900」「E6900」でUltraSparc IV+プロセサを採用している。

 新モデルの価格はE20Kが50万ドル,E25Kが100万ドルから。直ちに入手可能となっている。

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