米Microsoftが,セキュリティ情報「Vulnerabilities in MSDTC and COM+ Could Allow Remote Code Execution(902400)(MS05-051)」(MSDTCおよびCOM+の脆弱性により,リモートでコードが実行される)に対応する更新プログラムの適用で,一部システムに障害が発生するとの警告「Microsoft Security Advisory(909444)」を米国時間10月14日に発表した。

 Microsoft社によると,%Windir%\RegistrationフォルダのAccess Control List(ACL)設定を初期値から変更しているシステムで問題が起きるという。MS05-051対応パッチを適用すると,COMオブジェクトを使用するサービスやアプリケーションが同フォルダ内のシステム・ファイルにアクセスできなくなり,「予期せぬ動作をする」(同社)。影響を受ける可能性のあるシステムは以下の通り。

・Microsoft Windows 2000 Service Pack 4
・Microsoft Windows XP Service Pack 1
・Microsoft Windows XP Service Pack 2
・Microsoft Windows XP Professional x64 Edition
・Microsoft Windows Server 2003
・Microsoft Windows Server 2003 for Itanium-based Systems
・Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 1
・Microsoft Windows Server 2003 with SP1 for Itanium-based Systems
・Microsoft Windows Server 2003 x64 Edition

 パッチ適用で問題発生の恐れはあるものの,MS05-051のぜい弱性を悪用するプログラムが存在することもあり,同社は同パッチによる更新を推奨している。問題の回避方法は,ナレッジ・ベースで公開している。

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