連邦大陪審は,違法に音楽およびソフトウエアCDを大量複製した疑いで米カリフォルニア州サウスベイに住む3人を告発した。同州北部連邦検事局が米国時間10月12日に明らかにしたもの。違法複製CDは32万5000枚を越える。全米レコード協会(RIAA)によれば,「米国で最も大規模な違法CD製造」という。

 同局は,法施行機関から成る組織Rapid Enforcement Allied Computer Team(REACT)のハイテク犯罪対策作業部会と協同で,音楽,ソフトウエア,映画の大規模な違法複製および配布を摘発する捜査を10月6日に実施。カリフォルニア州とテキサス州で5人を逮捕し,13カ所の家宅捜索を行った。

 複製業者は,高価な製造機械を用いて大量の偽造CDおよびDVDを複製する。ときには,シルクスクリーン印刷機などを用いて精巧なアートワークを印刷する。「スタンパ(スタンプ機)」と呼ばれる製造機械は入手が容易で,5万~8万枚の複製が可能。

 今回同局は,著作権侵害とラベル偽造,およびそのほう助と教唆の罪で3人の男を告発した。3人は2000台以上のスタンパを所有し,数百万ドル相当の製品を違法複製したものとみられる。

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