英Sophosは米国時間10月12日,2005年4~9月におけるスパム発生状況に関して調査した結果を発表した。それによると,スパム・メールを最も送信している国は米国で,全体の26%を占めた。ただし,前年同期の42%と比べると大きく減少した。一方,2位の中国,3位の韓国のスパムが大幅に増えているという。

 米国,韓国,中国のワースト3から送信されるスパム・メールは,全体の50%以上を占める。米国のほかにカナダで発生するスパム・メールも大幅に減少しており,同社は「北米のスパム・メールが減少したのは,スパム業者に対して懲役が課せられるようになったこと,規制の強化,およびシステム・セキュリティの向上などによる」と分析する。

 ちなみに,スパム・メールの60%以上は,悪質なプログラム(マルウエア)によってハイジャックされたゾンビ・パソコンから送信されている。


■2005年4~9月における,スパム発生国ワースト12
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順位 国 割合 前年同期間
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1. 米国 26.35% (41.50%)
2. 韓国 19.73% (11.63%)
3. 中国 (香港を含む) 15.70% (8.90%)
4. フランス 3.46% (1.27%)
5. ブラジル 2.67% (3.91%)
6. カナダ 2.53% (7.06%)
7. 台湾 2.22% (0.86%)
8. スペイン 2.21% (1.04%)
9. 日本 2.02% (2.66%)
10. 英国 1.55% (1.07%)
11. パキスタン 1.42% 新規ランクイン
12. ドイツ 1.26% (1.02%)

その他: 18.88% (18.10%)
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出典:Sophos社

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