米Microsoftは,コール・センター技術を手がける米Unveil Technologiesから一部の技術資産を買収したことを米国時間10月6日に発表した。買収により,Microsoft社は音声アプリケーションの機能強化を狙う。契約に関する金銭面の詳細は明らかにされていない。

 同社は,Unveil社のスイート製品「Unveil Conversation Suite」のコンポーネントである「Adaptive Learning」と「Conversation Assist」を同社の音声アプリケーション・サーバー「Speech Server」プラットフォームの将来バージョンに組み込む。

 Microsoft社は,Unveil社の用例による学習とエージェント・アシスト技術により,音声アプリケーションの開発,最適化が促進され,経費も抑えられると説明している。

 資産買収の一環として,Microsoft社はUnveil社の開発者の一部を同社に迎える。

 Speech Serverは,Windows Server Systemシステムの一部として動作するアプリケーション・サーバー。主なコンポーネントに「Telephony Application Services」と「Speech Engine Services」があり,自動音声認識機能,音声読み出し機能,プロンプト・マネージャなどを提供する。音声処理向け拡張タグ仕様Speech Application Language Tags(SALT)を採用しており,既存のマークアップ言語を拡張して音声入力と出力機能を追加できる。テレフォニとマルチモーダル・アプリケーションの両方に対応する。

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