米Macromediaは米国時間10月6日に,プレゼンテーション・サーバー/アプリケーション用フレームワーク「Macromedia Flex 2」ファミリ製品を発表した。Eclipseベースの統合開発環境「Flex Builder 2」(開発コード名は「Zorn」)をはじめ,「Flex Enterprise Services 2」「Flex Framework 2」「Flex Charting Components 2」が含まれる。

 Flex Builder 2は,開発プラットフォーム「Flash Platform」と組み合わせたRIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)の開発に向ける。XMLおよびSOAPベースのWebサービスと連携するFlexアプリケーションを開発,コンパイル,実装するための機能を提供する。また,オーサリング環境「Flash Professional 8」からマルチメディア・コンテンツを取り込むことができる。

 Flex Enterprise Services 2は,データ駆動型RIA配信のための基本データ・サービス,自動テスト・サポート,オープンなアダプタ・アーキテクチャを提供し,サービス指向アーキテクチャ(SOA)との連携を強化する。

 その他の主な内容は以下の通り。

・Flex Framework 2:Flex向けプログラミング・モデルとコンポーネント・ライブラリ
・Flex Charting Components 2:データ仮想化のための拡張コンポーネント

 また同社は,マルチメディア用クライアント・ソフト「Flash Player」の最新バージョン「8.5」を同日発表した。新たな仮想マシンを追加し,より高速なランタイム性能,ランタイム・エラー・レポーティング,デバッグ強化などを実現。最新のECMAScript仕様に対応したActionScript 3を組み込んでおり,早期のエラー検出および修復をいっそう簡素化するという。

 Flex Builder 2のライセンス料は,開発者1人あたり1000ドル未満。Flex Enterprise Services 2は,CPUもしくはプロジェクト・ベースのライセンス料を設定する。米メディアの報道(InfoWorld)によると,CPU当たり約1万5000ドルとなる見込み。

 Flex Builder 2とFlash Player 8.5のアルファ版は10月17日にダウンロード提供を開始する。Flex Enterprise Services 2のアルファ版はその後利用可能にする。いずれも製品版を2006年前半にリリースする予定。

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