オープンソースのコンテンツ管理システム「Wiki」の企業向けソフトウエアを手がける米Socialtextは米国時間10月5日に,同社製品をオープンソース化する計画を明らかにした。手始めに,編集ツール「Wikiwyg」をオープンソース・コミュニティに提供する。

 「多くの企業がオープンソース技術を求めている。ユーザーおよび技術レベルが優れていることに加え,特定のベンダーに束縛されずに済むためだ」(Socialtext社)

 Wikiwygの提供については,プレゼンテーション層のコードを共有化する。Asynchronous JavaScript+XML(Ajax)を利用するため,ユーザーは完全なWebベースのホスティング環境にありながら,デスクトップ・アプリケーションの機能と利便性を享受できる。Wikiwygはオープンソース・ライセンスのもと,Webサイトでダウンロード配布している。

 同社製品は,オープンソースのWikiフレームワークであるKwikiをベースにしている。「当社は,約20%のソース・コードをオープンソース化してきた。この割合を80%まで拡大し,企業がライセンス料無しで,Wiki技術のパイロット導入を実施できるようにしたい」(Socialtext社CEO兼協同設立者のRoss Mayfield氏)

 ちなみに同社は,ドイツSAPの投資部門SAP Venturesから85万ドルの資金を調達したことを,9月30日に発表している。

◎関連記事
オープンソースのコンテンツ管理ソフトWikを手がける米Socialtext,独SAPなどから合計400万ドルを調達
米Yahoo!が「Wikipedia」運営用サーバーを寄付,検索結果とコンテンツのリンク機能も導入
大型ハリケーン「カトリーナ」の救済にWikiが大活躍
誰でも自由にニュースを投稿できる,Wikimediaの新たな試み
【特選フリーソフト】Webコミュニケーション・ツール PukiWiki
【Linuxウォッチ】変貌するオープンソース・コミュニティ
Zopeプロジェクトの運営/管理団体「Zope Foundation」設立へ,米Zope
EU,オープンソース・ソフトウエア・プロジェクトに約83万ドルを出資

[発表資料へ]