写真1●不正アクセスの被害にあったことを報告するSpreadFirefoxのトップページ
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 米Mozilla FoundationのオープンソースWebブラウザ「Firefox」の普及促進を図るコミュニティ・サイト「Spread Firefox」が再び不正アクセスの被害に遭った。Mozilla社製品に関する情報を提供するWebサイト「mozillaZine」が,米国時間10月4日に明らかにしたもの。

 mozillaZineによると,何者かがSpread Firefoxサイトのホスティング・サーバーにリモートで不正アクセスし,同サーバーにインストールされているTWikiソフトウエアのセキュリティ・ホールを悪用しようと試みた模様。Spread Firefoxチームが不正アクセスに気づくとすぐに,TWikiソフトウエアが使用不可能になったという。

 被害はSpread Firefoxサイトにのみ限定され,Mozilla社のWebサイト「mozilla.org」およびMozilla社製品には影響はないとしている。

 「サーバーを詳しく調査しているが,現在のところ,機密データが盗まれた形跡はない。しかし安全を期して,Spread Firefoxサイトを閉鎖し,一から構築しなおす」(Mozilla社Spread Firefoxチーム)

 Spread Firefoxチームはユーザーに対し,Spread Firefoxアカウントに使用しているパスワードおよび同じ文字列を使用している他のアカウントのパスワードを変更するよう勧告している。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,同サイトは10月15日頃再開する見通しである。

 ちなみにSpread Firefoxサイトは,今年7月にも不正アクセスの被害を受けている。「その際,Webサイトの復旧にあたって,すべてのセキュリティ・ホール修正を確実に行う手順を制定したが,メインのSpread Firefoxサイトに使用していないTWikiソフトウエアの存在を見逃してしまっていた」(Mozilla社Spread Firefoxチーム)

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