米Symantecは,セキュリティ・コンプライアンスの米BindView Developmentを買収することで最終的な合意に達した。同社が米国時間10月3日に発表した。買収金額は2億900万ドルで取り引きは現金で行なわれる。手続きは,株主の承認などを経て2006年第1四半期に完了する見通し。

 買収を通じてBindView社のエージェントを使わないアーキテクチャを提供することにより,Symantec社はITポリシー・コンプライアンス製品とぜい弱性管理製品の拡充を狙う。

 Symantec社によれば,同社のエージェントを使った技術アーキテクチャはコンプライアンス/ぜい弱性管理機能を提供し,複雑な異種混成環境に適している。BindView社のエージェントを使わないアーキテクチャでは,IT担当者の手間が少なくて済み,企業全体にWindowsデスクトップが導入されている場合などの中央集中型でない多数のシステムを管理するのに適している。両社の製品を合わせることで,異なる顧客のニーズに対応が可能になるという。

 Symantec社 Solutions, Alliances and Operations担当シニア副社長のAjei Gopal氏は,「世界的な企業は,絶え間なく変化するセキュリティ環境や複数の政府規制に対応するという課題に直面している。Symantec社では,BindView社のエージェントを使わないポリシー・コンプライアンス製品を提供できることをうれしく思う。ITセキュリティとポリシー・コンプライアンスのニーズに対応できるだけでなく,コンプライアンスに関連するコストや複雑さを軽減させることもできる」とコメントしている。

 Symantec社は,9月にビヘイビア・ベースのセキュリティ技術を手がける米WholeSecurityを買収することで最終合意に達したことも発表している。

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