米America Online（AOL）傘下の米Netscape Communicationsと米Hewlett-Packard（HP）は，Netscape社のWebブラウザ「Netscape 8.0」をHP社のパソコンにプリインストールすることで合意に達した。Netscape社が米国時間10月3日に明らかにしたもの。2006年初頭より，HPとCompaqブランドの消費者向けデスクトップ・パソコン／ノート・パソコンのすべてに，Netscape 8.0をプリインストールして出荷するという。

　ユーザーはパソコンのセットアップ時に，Netscapeブラウザをデフォルト・ブラウザとして指定できる。デスクトップにあるアイコンやスタート・メニューからも同ブラウザを起動できるという。

　またNetscape社は，プリインストールするブラウザをHP／Compaq製品のユーザー向けにカスタマイズし，両ブランド製品向けの主要Webサイトに容易にアクセスできるタブを提供する。

　Netscape 8.0は，セキュリティ設定を自動調整する米Mozilla FoundationのWebブラウザ「Firefox」をベースにしているが，「Internet Explorer」のレンダリング・エンジンにも切り換えられる。「セキュリティと互換性を最大限に確保した」（Netscape社）

　AOL社副社長兼Netscape担当ジェネラル・マネージャのJeremy Liew氏は，「Netscape 8.0は，ユーザーに選択肢を提供するために設計された」と説明する。「HP／Compaqパソコンを購入する消費者はNetscapeブラウザを利用することで，より安全で互換性のあるネット・サーフィンを楽しめる」（同氏）

　米メディア（CNET News.com）によると，当初Netscapeブラウザがプリインストールされるのは，米国およびカナダ向けの製品になる予定。

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