米NTPがカナダのResearch In Motion(RIM)に不正使用されたとする特許について,米特許商標局(USPTO)が有効性を棄却した。RIM社が,USPTOから特許再審査の初回判断を言い渡す書類(コピー)を受け取ったことを,カナダで現地時間9月29日に発表した。

 問題の特許は,米国特許番号「6,317,592」,タイトルは,「Electronic mail system with RF communications to mobile processors」。申請は1999年12月6日,成立は2001年11月13日。無線接続経由で電子メールをやりとりする通信手法に関するもの。665件のクレームから成り,RIM社が疑問視している5件のクレームが含まれる。

 RIM社によると,初回判断では,665件すべてのクレームの有効性を否定しているという。USPTOは,多数の判断理由の中で,NTP社の特許よりもRIM社の6,219,694特許(タイトルは「System and method for pushing information from a host system to a mobile data communication device having a shared electronic address」,1998年5月29日申請,2001年4月17日成立)の方が先に発明されたことなどを指摘している。

 これで,両社の係争に関わる特許8件すべてについて,再審査の初回判断通知が発行され,合計1921件の全クレームの有効性が否定されたことになる。NTP社は初回判断を不服として控訴する見込み。

◎関連記事
米Eatoni,BlackBerry 7100のキーボードをめぐりカナダのRIMを提訴
「2005年Q2のデータ対応モバイル機器市場,世界出荷台数は前年同期の倍以上」,英調査
「ハンドヘルド機世界市場は5四半期連続の下り坂」,米IDC
加RIM,企業IMのモバイル端末利用で米Novell/米IBM/米MSと提携
カナダRIM,「BlackBerry」向けJava開発ツールと「Exchange」「Domino」対応サーバー・ソフトをリリース
米PalmSourceとカナダRIM,Palm OSライセンシ向け「BlackBerry Connect」の提供で提携 
米Sprint,加RIMの無線メール・サービス「BlackBerry」を提供へ

[発表資料へ]