米In-Statは,米国のモバイル向け音楽サービス市場に関する調査結果を米国時間9月27日に発表した。それによると,音楽ファイルのダウンロードやデジタル・ラジオ配信など,モバイル向け音楽サービスに対する消費者の関心は高まっており,同社の最近の調査では,携帯電話ユーザーの34%が「ある程度興味がある」「かなり興味がある」「非常に興味がある」と答えていることが明らかとなった。

 ただし同社は「音楽アプリケーションが本格的に普及するだけの土台が出来上がっておらず,価格設定,売上分配,デジタル著作権管理(DRM)などの問題が解決するまではあまり動きがない」とみている。

 同社の最近の調査によると,モバイル向け音楽サービスを利用できる携帯電話について,4分の1が「現在の携帯電話よりも150ドル以上多く支払ってもよい」としており,さらに3分の2以上が「2005年末までに新しい携帯電話を購入する予定」と述べている。

 「モバイル向け音楽サービスに興味を示すユーザーは,新しい携帯電話を購入する心構えはできており,音楽再生が可能な携帯電話に対する追加料金もよろこんで支払うだろう。ただし,適切な音楽サービスおよび携帯電話が出てこなければ,通信業者は商機を見逃すことになる」(In-Stat社アナリストのDavid Chamberlain氏)

◎関連記事
「2005年Q2の世界携帯電話市場,出荷台数は前年同期比16.3%増」,米調査
フィンランドのNokiaと米Warner,携帯電話向け音楽コンテンツで提携
「カメラ付き携帯電話市場は急成長するが,長期的な成功は顧客満足度次第」,米IDC
「携帯電話ユーザーの満足度が向上,機能性とデザインの評価が高まる」,米調査
「携帯電話利用者の半数以上がTV付き携帯電話に興味なし」,米Lyra Researchの調査
エリクソンとSME,モバイル・ユーザー向け音楽配信サービスで提携
米Intelと米SME,携帯電話機向け音楽/ビデオ・サービス提供に向け提携
フィンランドのNokiaと米Warner,携帯電話向け音楽コンテンツで提携

[発表資料へ]