英O2は10月1日より,NTTドコモの「iモード」(i-mode)サービスを英国で提供する。O2社が英国時間9月26日に明らかにしたもの。「携帯電話ユーザーは慣れ親しんだWebサイトに,高速かつコスト効率の高い方法でアクセスできるようになる」(同社)

 同社はさらに,iモード・サービスをアイルランドで開始するほか,ドイツでは2006年前半より独自のブランド名でサービスを展開する。

 同社は,エンターテインメントや情報サービスに重点を置いた「O2 Active」サービスを提供しているが,iモード・サービスは,「普段インターネットで利用しているオンライン・バンキング,ショッピング,チケットの予約などが可能」(同社)。

 同社によると,英国のオンライン銀行「Egg.com」,不動産サイト「Rightmove.co.uk」,大手テレビ局サイト「Channel4.com」など,約100社がiモード対応サイトを開発済みという。

 また同社は,iモード対応携帯電話を4機種発表した。韓国Samsung製の「S500i」(249ユーロ)および「Z320i」(279ユーロ)と,NEC製の「411i」(99ユーロ)および「411i」(79ユーロ)。いずれもワン・ボタンでiモードにアクセスでき,電子メールとブラウザ機能を装備する。また,オーディオやゲームにも対応する。「さまざまなユーザー層にアピールできるように,異なる価格帯の製品をそろえた」(同社)

 O2社チーフ・エグゼクティブのMatthew Key氏は,「ユーザーは携帯電話を使って,信頼できる企業のさまざまなWebコンテンツに,簡単かつ高速にアクセスしたいと考えている」と説明する。「当社は,それを可能にするiモード・サービスを提供し,他社との差別化を図る」(同氏)

 米メディア(InfoWorld)によると,2002年にドイツのE-Plus Mobilfunkが,NTTドコモからライセンス供与を受け,欧州で最初にiモード・サービスを開始した。現在は欧州7カ国のほか,オーストラリア,イスラエル,ロシア,台湾の各キャリアがiモードの商用サービスを提供している。

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