米Microsoftは,同社インターネット事業MSNの有料広告検索サービス「adCenter」をフランスとシンガポールで正式に開始した。Microsoft社MSN事業上級バイス・プレジデントのYusuf Mehdi氏が米国時間9月26日に発表したもの。

 シンガポールではすでに8月31日よりサービスを提供しており,同日のフランスでの立ち上げに続いて,10月に米国でテスト運用を開始する。

 adCenterのキャンペーン管理ツールや視聴者情報により,「広告主は,特定のユーザーに的を絞った最適なキャンペーンを展開できる」(同社)。adCenterの主な特徴は以下の通り。

・地域,性別,年齢層,アクセスの時間帯や曜日などをもとにターゲットの特定を支援し,それに適したキーワードを提案する

・Webサイトのコンテンツをベースにしたキーワードを提案する

・特定のキーワードについて,最も検索を実行するユーザーのタイプを推測する

・キャンペーン展開中に,予算割り当ての調整やキーワード設定などの変更を迅速に行えるようにする

・クリックスルー率などのキャンペーン成果をレポートする

 同社は近い将来,ディスプレイ広告や直接広告を含むすべてのMSN広告キャンペーンを,adCenterで一元管理できるようにしたい考えである。

 ちなみに,Microsoft社は,MSN向け有料広告検索サービス提供について,米Yahoo!の100%子会社であるYahoo! Search Marketing Solutions(旧名はOverture Services)と2006年6月まで契約を結んでいる。

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