業界大手が結集し,Itaniumベースのサーバー向けソフトウエアの開発普及を促進するためのアライアンス「Itanium Solutions Alliance」を発足させた。仏Bull,富士通,独Fujitsu Siemens Computers,日立,米Hewlett-Packard(HP),米Intel,NEC,米SGI,米Unisysが米国時間9月26日に発表した。同グループは,企業のItanium移行とItanium向けアプリケーションの最適化を支援するリソースを提供する。

 同アライアンスには,ソフトウエア大手の米BEA,米Microsoft,米Novell,米Oracle,米Red Hat,米SASも創設会員(Charter Member)として参加している。

 同グループによれば,これまでに75社を超える企業が5000種類以上のItanium搭載システムを提供している。同アライアンスでは,開発者向けイベント「Developer Days」を開催し,Itanium移行を検討している企業とItanium向けアプリケーションの作成と最適化を支援する。第1回目のイベントは11月にカリフォルニア州で開催され,続けて日本,ドイツ,その他の地域でも行なわれる予定となっている。

 また,同アライアンスは,メンバー企業の20ヵ所を超える施設で構成される「Itanium Solutions Center Network」を提供する。センターでは,メンバー企業の技術支援とともに,創設スポンサー企業からのサポート・ツールも提供される。

 その他にも,Itaniumプラットフォームがサポートするすべてのソフトウエアをまとめたカタログ「Itanium Solutions Catalog」を作成する計画も発表された。同カタログは,同年中にリリースが予定されており,現在ISV(独立系ソフト・ベンダー)からアプリケーションの提出を受け付けている。

 同団体には,Itaniumからの撤退を表明した米Sun Microsystems,米IBM,米Dellは参加していない。Sun Microsystems社は,2000年にSolaris版のItaniumをキャンセルしている。2005年にはIBM社もItanium搭載サーバーの開発を停止した。世界最大のPCメーカーであるDellも同年9月20日,Itaniumベースのサーバーの販売を段階的に終了させることを明らかにしている。

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