米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は米国時間9月21日に,スパイウエア防止ツールの新版「AOL Spyware Protection(ASP)2.0」を発表した。同社のインターネット・サービス「AOL」の加入者に無償提供する。米Computer Associates International(CA)のアンチスパイウエア技術「eTrust PestPatrol Anti-Spyware」をベースにしており,「2万8000種類以上におよぶ既知のスパイウエア,アドウエア,キーロガー,トロイの木馬を検出できる」(AOL社)

 ASP 2.0は,4段階のスキャンを実行する。約60秒ごとにメモリー・スキャンを行い,およそ1万5000種類のスパイウエアおよびアドウエアについて検出を試みる。次に「AOL SpyZapper」機能が15分ごとに,新たなプログラムがダウンロードあるいは再インストールされていないか調べる。毎日,数秒ほどのクイック・スキャンで,2万8000種類以上の既知のスパイウエアおよびアドウエアを行う。さらに,週に1回,ハード・ディスク全体を詳細にフルスキャンする。

 AOL9.0ユーザー,および従来バージョンのASPを利用しているAOL 8.0以降のユーザーは,ASP 2.0に自動アップデートされる。手動でダウンロードすることも可能。

 なお,AOL社とCA社は,年内と2006年初頭に,同ソフトのアップデートを計画している。常時アクティブな遮断機能や監視レポート機能のほか,Webベースのスパイウエア事典を提供する予定。

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