米In-Statは米国時間9月20日に,無線接続サービスの世界市場に関する調査結果を発表した。ホットスポットの関連売上高は,2005年に9億6900万ドルにのぼり,2009年には34億6000万ドルへと急増する見込み。ホットスポットの設置場所は,同期間に10万カ所から約20万カ所に倍増する。

 ただし,市場の成熟にともない,成長ペースは2006年初頭に減速し始めると,In-Stat社アナリストのAmy Cravens氏は指摘する。「年月が経つにつれ,接続当たりの平均価格は低下する。プリペイド料金が下がり,サービス加入者が増加することから,無償のホットスポットが増えるためである」(同氏)

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・ホットスポットを最も多く導入している分野は,カフェ(コーヒー・ショップ,ファーストフード店,セルフサービス形式のレストランなど)である。2004年にホットスポットを提供しているカフェは4万店強だったが,2009年には10万店近くに拡大する

・カフェ分野でのホットスポット増設は,特にStarbucksやMcDonald'sといったチェーン店で顕著に進む

・過去数年間,ホテルは客室に有線ブロードバンド接続を提供してきたが,今ではその多くが,ホテル全体あるいは一部で無線接続を実装している

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