フィンランドのNokiaは,ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse FoundationにStrategic Developer(戦略開発者)兼役員メンバーとして参加した。Nokia社とEclipse Foundationがカナダとフィンランドで現地時間9月19日に明らかにしたもの。Nokia社はJava 2 Micro Edition(J2ME)などに対応したモバイル機器向けJava用開発ツールのフレームワークを開発するため,プロジェクトを運営する。

 具体的には,既存のJava開発ツールから複数コンポーネントをプロジェクトに提供する。さらにMobile Information Device Profile(MIDP)およびConnected Device Configuration(CDC)ベースのモバイルJavaアプリケーション作成に使うツール用として,新しいソフトウエアの開発にも取り組む。

 またNokia社は,自社製ツールでEclipseの各種ツール用プラットフォームを広く採用していく。Java以外のEclipseプロジェクトの活動にも協力する。

 「Eclipseと密に協力することで,モバイル・アプリケーション開発者は単一の統合開発環境(IDE)で異なるプログラミング言語やソフトウエア・プラットフォームを扱えるようになり,効率と生産性を大幅に高められる」(Nokia社上級副社長兼CTOのPertti Korhonen氏)

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,Nokia社はオープンソースのツールに加え,商用版ツールの提供も予定している。最初の成果物は2005年末から2006年初頭にかけて利用可能とする見込み。プロジェクトには8人の専任技術者を割り当てるという。

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