米Eatoni Ergonomicsは,カナダのResearch In Motion(RIM)の携帯デバイス「BlackBerry 7100」シリーズの入力方式が自社の特許を侵害しているとして,米テキサス州北部地区連邦裁判所に提訴した。同社が米国時間9月13日に明らかにした。その中で,同社はRIM社と通信事業者の米T-Mobile USAに対し,米国内における製造販売の停止を求めている。

 Eatoni社は,携帯電話機やQWERTYキーパッドを使って入力する際に単語を推測する「LetterWise」と「WordWise」と呼ばれる技術を開発している。同社は,モバイル・デバイス向けの入力するテキストを予測する技術を実装したQWERTYキーボードおよび関連技術の基本的な特許は自社が保有していると主張。

 RIM社は,BlackBerry 7100においてQWERTYキーボードと「SureType」と呼ばれているテキスト予測技術により,タイプ・ミスを防ぐとともに入力の高速化支援を図っている。学習機能を備えるソフトウエアと連動し,入力途中でも単語を完成する自動入力機能を提供するとともに,各ボタンに最大2文字を割り当てることにより,入力に必要なキーストロークを減らしている。

 RIM社のスポークスマンによれば,他の携帯電話メーカーもQWERTYキーボードをスマートフォンやPDAに採用しているが,BlackBerry 7100のQWERTYキーボードとテキスト予測技術の組み合わせがRIM社の特許侵害に該当するという。

 Eatoni社の提訴に対し,RIM社は,Eatoni社の特許は無効であると反論する書類を裁判所に提出している。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,両社は裁判を回避するために,この先30日間で調停を行なう予定だという。

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