米Yahoo!は米国時間9月14日に,検索キーワード入力中に検索結果の候補を自動表示する機能「Instant Search」を発表した。すでにベータ版の提供を開始している。

 Instant Searchでは,ユーザーがキーワード欄に入力している最中に,その言葉と関連性の高いWebサイトを検索する。関連のあるWebサイトが見つかると,ユーザーが「検索」ボタンを押す前に,有力候補1件をキーワード欄の下に吹き出しのかたちで自動表示する。

 Yahoo!社Instant Search担当製品マネージャのStephen Hood氏は,「検索エンジンがそんなに賢いというなら,なぜ『boston weather(ボストンの天気)』のキーワードで多数もの検索結果を返すのだろう。たった1件だけ,あるいは,天気予報を示してくれるだけでよいのに」と,Instant Search開発の理由の一つを説明する。

 たとえば,「san francisco weather(サンフランシスコの天気)」と入力すると,「Yahoo! Weather」のサンフランシスコの気象予報ページへのリンクと現在の気象情報が,吹き出し内に表示される。ちなみに,「san francisco」まで入力したところで,同市のホームページ「City of San Francisco」へのリンクが表れる。

 なお,キーワードを入力後に「検索」ボタンをクリックすれば,通常通りの検索結果一覧が表示される。

 同機能は,Asynchronous JavaScript+XML(Ajax)を利用している。Ajaxは,ユーザーのWebブラウザをサーバーと非同期で通信させ,ページをリロードすることなく画面表示を変更する手法。Yahoo!社が買収した写真共有サービス・サイト「Flickr」のほか,米Googleの地図サービス「Google Maps」やメール・サービス「Gmail」などが採用している。

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