米Maxtorは米国時間9月13日,米国のコンピュータ・ユーザーによるデータのバックアップついて調査した結果を発表した。それによると,仕事や個人的なデータをコンピュータに保管しているものの,まったくバックアップをしていないユーザーは35%に達したという。また,バックアップを行っているユーザーでも,その76%は1カ月に1度実行すれば良い方で,「十分な頻度とは言えない」(同社)。

 調査は,Maxtor社の依頼を受けた米Harris Interactiveが7月に,コンピュータを利用する米国成人2299人を対象に実施したもの。

仕事や個人的なデータをコンピュータに保存している米国成人ユーザーの89%は,バックアップの必要性を認識している。しかし,バックアップを行っているユーザーにその頻度を尋ねると,「1年に1度かそれ以下」のユーザーは22%,「7~11カ月に1度」が9%,「4~6カ月に1度」が15%だった。

 失った場合に最も落胆するデータについて,5つの選択肢をあげて尋ねたところ,「財務データと仕事に関するデータ」が最も多く27%、「個人的なデジタル写真やビデオ」(24%)が僅差で続いた。「電話番号や住所などの連絡先」(17%)と「個人的な文書や電子メール」(16%)を挙げるユーザーの割合はほぼ同じだった。

 バックアップをしていない理由としては,「バックアップのやり方に自信がない/手順が難し過ぎる」がトップで44%。他には,「それほど重要だとは思わない」(21%),「時間を取られる」(20%),「バックアップに必要な機器やサービスが高額」(14%),「バックアップ方法がまったく分からない」(11%)など。

 その一方で,過去にウイルス感染や,ハードウエアまたはソフトウエアの故障により,コンピュータに保存しているデータを失ったことがあるユーザーは44%だった。

 Maxtor社Branded Products Groupマーケティング担当副社長のStacey Lund氏は,「事前にバックアップをしておけば,重要な仕事のデータはもちろん,デジタル写真やビデオなど,かけがえのない思い出を失うことは回避できる。計画的にバックアップを行っていないコンピュータ・ユーザーは,命綱がないまま危険な綱渡りをしているようなもの」と指摘した。

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