米IDCが米国時間9月12日に,オンデマンドCRMソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。それによると,2004年の同市場は堅調で,約3億ドルの売上高を創出した。ベンダーの上位5社で,市場の81.6%を占める。
米Salesforce.comが市場シェア49.5%を獲得し,市場を大幅にリードしている。2位はシェア13.5%の米RightNow Technologies。また米Siebel Systemsは,2004年1月に市場に参入したばかりにも関わらず5位にランクインした。
IDC,CRM Applicationsリサーチ部門担当副社長のMary Wardley氏によると,「オンデマンド・ソフトウエアは,2004年にCRM市場で認知度を高め,2005年に入って勢いを得ている」という。「現在,CRM市場全体で占める割合はわずかだが,ソフトウエア・ベンダーはユーザーの買い換え時期を狙って,積極的に働きかけている」(同氏)
その他の主な調査結果は次の通り。
・CRMソフトウエアは徐々に“個別の機能性の実装”ではなく,“柔軟なビジネス・プロセスの一環”として見なされるようになっている。今後もこの傾向は続く見通し
・通常のソフトウエアとオンデマンド・ソフトウエアが混在する環境が一般的になるにつれ,ソフトウエアのオンデマンド配信は増加する見通し。しかし,そのためには,オンデマンド・ソフトが,通常のソフトと同等あるいはそれ以上の機能性を提供する必要がある
・ユーザーがサービスとしてのソフトウエア(Software-as-a-Service)を購入するようになることで,ソフトウエアに費やすコストは増加する可能性が高い。また,ベンダーの乗り換えを検討するユーザーも増加する見通しである
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