米Salesforce.comは米国時間9月12日,米サンフランシスコで開催中の第3回目のユーザー/開発者会議「Dreamforce '05」において,オンデマンド・アプリケーションの共有サービス「AppExchange」を発表した。

 同サービスは,「すべての企業情報をオンデマンドで管理/共有する」という同社の構想の一環として提供されるもの。同社の顧客は,パートナ,開発者,別の顧客との間でアプリケーションの交換が可能になる。

 同社によれば,AppExchangeにより,企業は既存のSalesforce製品に新しいアプリケーションを容易に追加できるようになる。同サービスを通じてSalesforce.com社のオンデマンドCRMアプリケーション・ポートフォリオが大幅に拡大されるだけでなく,会計,電子署名,ドキュメント管理,プロジェクト管理,モバイル・ワーカー管理,サービス管理,人事といった新しい分野のアプリケーションも提供されるようになるという。

 AppExchangeは,開始時点で70種類の新しいアプリケーションが用意されており,すべてプレビューが可能。同サービスの利用やアプリケーション試用は無料となっている。同サービスにおいてパートナからのアプリケーションは通常有料で提供されるが,salesforce.com製のものは無償で提供される。また,パートナによるアプリケーション販売に関しては手数料は徴収されない。

 基調講演において,同社会長兼CEOのMarc Benioff氏は,「iTunesが多様な音楽を提供することによってiPodの潜在的可能性を発揮させたように,AppExchangeは,世界のSalesforceコミュニティ,顧客,パートナ,ISV,開発者間でオンデマンドの企業アプリケーションを共有するフォーラムを創設することにより,iTunesと同じ効果をSalesforceユーザーにもたらすだろう」と述べている。

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