検索広告における商標権に関して,保険会社の米Government Employees Insurance Company(GEICO)が米Googleを相手取って起こしていた訴訟が和解に達した。GEICOが米国時間9月7日に明らかにしたもの。和解金などの詳細については明らかにしていない。

 GEICOは,Google社のWebサイトでキーワード「GEICO」で検索を行なうと,検索結果に競合社の広告が表示されるため,これが商標の侵害にあたるとして,2004年5月に裁判を申請していた。バージニア東部連邦地方裁判所は,同年12月に,「法律に照らした場合,商標をキーワードにして広告を表示することは商標権の侵害にあたらない」と判断(関連記事)し,2005年8月初頭に改めて書面で判断理由を説明した。Google社によれば,同地裁の文書では,「広告表示のキーワードとして『GEICO』を利用するのは消費者のあいだに混乱を招くいう主張をGEICOは証明できていない」との見解を示している。

 GEICOは,今回の和解について,「両者にとって満足のいく解決」と述べるにとどまり,これ以上のコメントを発表する予定はないという。

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