GNOME Foundationは,UNIX系OS向けデスクトップ環境および開発プラットフォームの最新版「GNOME Desktop and Developer Platform 2.12」を米国時間9月7日に発表した。

 GNOME 2.12では,ユーザー向けに統一されたドキュメント・ビューアが用意され,ファイル管理が容易になり,クリップボードも扱いやすくなった。また,デフォルトのテーマがアップデートされている。

 システム管理者向けには,新しいサービス・コントロール・パネル,メニュー・エディタが追加された。ソフトウエア開発者向けには,GTK+ツールキットの機能が強化されている。

 「GNOME 2.12は,これまで以上に外観が良くなり,一貫性を持つようになった。GNOMEのシンプルさと使いやすさを維持しながら,有用性を高めるためにデスクトップ全体を通じて新しい便利な機能が用意されている」(GNOME Foundation会長のOwen Taylor氏)

 GNOME 2.12は,43ヶ国語に対応。その他の言語も部分的にサポートしている。新版では,ガリシア語,エストニア語,インドネシア語,マケドニア語,ネパール語,スロバキア語,ベトナム語,タイ語,コーサ語のサポートが追加された。

 GNOME Desktop and Developer Platform 2.12は,近日中に主要Linuxディストリビューションを通じて提供が予定されている。リリースが待てないユーザーは,GNOME LiveCDでCDを作成して再起動することにより,最新のGNOMEデスクトップを試すことができる。インストールする必要は無い。

 GNOME 2.12のインストールを希望する開発者とユーザーは,GNOME Foundationのサイトから入手できる。GNOME 2.12デスクトップ・インタフェースのソースコード,開発ツール・セットおよびライブラリが含まれる。

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