米Novellは米国時間9月7日に,デスクトップ・パソコン向けLinuxディストリビューションの新版「SUSE Linux 10.0」を発表した。デスクトップ検索エンジン「Beagle」やMP3プレーヤ「Amarok」を備える。2005年10月に世界市場で販売を開始する。

 SUSE Linux 10.0は,オープンソース・コミュニティの「openSUSE」プロジェクトが開発を手がけた。「世界中のLinux開発者から寄せられたコード変更やバグ修正を取り入れた」(Novell社)。

 米Mozilla FoundationのオープンソースWebブラウザ「Firefox」の最新版やWindows互換のオープンソース版オフィス・スイート「OpenOffice.org 2.0」をはじめ,電子メールおよびインスタント・メッセージング(IM)クライアント,グラフィックス編集アプリケーション,スパム防止やアンチウイルスなどのセキュリティ・ツールが付属する。

 Webホスティング,アプリケーション開発,家庭内ネットワーキング関連の1500を超えるオープンソース・アプリケーションおよびパッケージを同梱する。

 また,オープンソースの仮想化ソフトウエア「Xen」や,将来版企業向けOSに搭載予定のフォルダ同期技術「iFolder」などのプレビューも提供する。

 SUSE Linux 10.0の希望小売価格は59ドル/59ユーロ。「従来版より44%価格を引き下げた」(同社)。大手小売店とオンライン・ストアで販売する。

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