米IMlogicは,インスタント・メッセージング(IM)ネットワークをターゲットとする攻撃が急増していることを受け,「ゼロデイ攻撃」を予想して対抗措置を講じる新サービス「Real-Time Threat Protection System(RTTPS)」を米国時間9月6日,発表した。

 RTTPSでは,IMlogic社の「IM Manager」と「Threat Center」の統合を通じて,世界的なネットワーク・コミュニティを確立。検出や遮断されたIM攻撃に関する情報をリアルタイムで交換するため,アンチウイルスのシグネチャ・ファイルがアップデートされる数時間前に情報の取得が可能になる。

 RTTPSは,企業のIMトラフィックを監視し,疑わしい,または危険なトラフィックを検出すると自動的に隔離する。そのため,IMワームやウイルスにユーザーが感染して企業に多大なダメージを与える前に,食い止めることができる。

 米Gartnerの調査担当副社長のMatt Cain氏は,「従来のウイルス対策では,シグネチャで既知のウイルスのパターンを探すセキュリティに依存している。急速に感染を広めるIMウイルスやワームでは,シグネチャ・パターンが判明する前に,非常に短い時間で多数のマシンを感染させる可能性がある。予防策的なセキュリティのアプローチにより,ゼロデイ攻撃に対する防御策を提供することができる」と説明している。

 RTTPSは,同社のIM Manager 7.0と同7.5へのアドオンとして提供される。既存のユーザーは,同機能を6ヶ月間無料で利用できる。新規ユーザーは,同機能をユーザー1人当たり年間10ドルで利用可能。ボリューム・ディスカウントも用意されている。

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