米Infonetics Researchは,世界ネットワーク・セキュリティ市場に関する調査結果を米国時間8月30日に発表した。それによると,2005年第2四半期におけるネットワーク・セキュリティの装置/ソフトウエアの売上高は10億ドルで,前期に比べて4%増加した。

 同市場は2006年第2四半期に13億ドル規模に達し,2008年には年間売上高が64億ドルに拡大する見込みだ。

 Infonetics Research社主席アナリストのJeff Wilson氏によると,一部のベンダーは,ウイルス・スキャニング,スパム・フィルタリング,スパイウエア/マルウエア対策などを統合した,コンテンツ・セキュリティ装置を開発しつつあるという。「これらの装置は,VPNとファイアウオール機能を意図的に除外しており,既存の組み込みVPN/ファイアウォール製品の補完として用いることができる。この分野は,今後の成り行きを見守る必要がある」(同氏)

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・メーカー首位は,売上高ベースのシェア34%を獲得した米Cisco Systems。2位はイスラエルCheck Point Software Technologies(シェア10%),3位は米Juniper Networks(同8%)
・市場の総売上高の内訳は,VPNおよびファイアウオールの装置/ソフトウエアが78%,IDS/IPSが14%,ゲートウエイ・アンチウイルスが8%

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