米誌「CIO Magazine」は,IT支出に関する調査結果を米国時間9月1日に発表した。同誌が8月にアンケートを実施したところ,企業のCIOは今後12カ月のIT支出が7.1%拡大すると見込んでいる。この数値は,前月調査時の10.1%と比べて減少したが,1月調査時の5.4%と比べると増加している。

 8月は,すべての支出カテゴリが前月と比べて減少したが,6月と比較した場合,コンピュータ・ハードウエア,データ・ネットワーキング機器,ストレージ,アウトソーシング・サービスなどの支出が成長した。

 CIOの役割を果たす上で最も大きな障害となっているものを尋ねたところ,25.7%が未完成のITプロジェクトに生じる「アプリケーション/プロジェクトのバックログ」を挙げており,「不適切な予算」(15.5%),「立案および戦略での時間不足」(13.1%)がこれに続いた。

 過去12カ月のIT予算については平均5%増加しており,前月調査時の数値である9.0%からは減少している。

 CIO Magazine誌はまた,雇用動向に関する調査結果を同日発表した。それによると,今後12カ月の雇用について,CIOの64.1%が「人員増強」を予定しており,「人員削減」は11.1%,「現状維持」は24.8%だった。

 雇用形態は,「直接雇用」の77.1%が最も多く,11.1%が「米国を拠点とする請負業者」を利用したいと考えている。「米国以外を拠点とする請負業者」と答えたCIOはわずか9.8%だった。

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