米Postiniは,「2005年8月はフィッシング攻撃とウイルス被害状況が7月より大幅に減少した」とする調査結果を米国時間9月1日に発表した。同社が8月に処理した顧客の電子メール(140億通)のうち,フィッシングを試みるメールは184万3272件で,7月から90%減少している。
「フィッシングは,まだ新しい現象であるため,月ごとのバラツキがあっても驚くべきことではない。8月に減少したからといって,セキュリティに関して誤った認識を持ち,防御を緩めるべきではない」(Postini社マーケティング部門シニア・ディレクタのAndrew Lochart氏)
フィッシングとともに,ウイルスに感染したメールの件数も2ヶ月連続で減少した。8月のウイルス感染メールの件数は7月から27%減少している。
■2005年8月のウイルス被害状況 ウイルス名 検出数 1.mytob 27,405,821 2.Netsky 8,487,939 3.Bagle 4,492,758 4.Mime 4,132,876 5.Mydoom 1,317,800 6.Zafi 1,004,459 7.Lovgate 768,987 8.Bankfraud 460,818 9.Ebscam 324,110 10.backdoor-ceb 191,899 出典:Postini社
同社は,8月に4900万件のウイルス感染メールが企業ネットワークに侵入するのを阻止している。また,電子メール・ディレクトリを不正に収集するDHA(Directory Harvest Attacks)と呼ばれる攻撃を2100万件遮断した。同社が同月処理した電子メールのうち,スパム・メールが占める割り合いは約86.6%だった。
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