ルクセンブルクのSkype Technologiesは携帯電話事業を手がけるドイツのE-Plusと提携し,携帯電話機向けIP電話サービスを開始する。Skype社が現地時間9月1日に明らかにしたもの。10月よりE-Plus社の定額制データ通信サービス契約者にIP電話ソフトウエア「Skype」を提供し,ドイツ全域で利用可能とする。

 E-Plus社の定額制サービスの料金は,月額39.95ユーロ(約49.87ドル)。同サービスに申し込むと,家庭やオフィスだけでなく,移動中でもSkypeによる無料通話が利用できる。E-Plus社の加入者数は980万人。

 Skype社が携帯電話事業者と提携するのは,E-Plus社が初めてという。「世界各地のほかの事業者とも提携し,当社の便利なインターネット通信手段を何100万人もの携帯電話サービス加入者に提供していきたい」(Skype社共同設立者兼CEOのNiklas Zennstrom氏)

 現在ドイツ国内にSkypeユーザーは280万人以上いる。全世界の無料サービス登録ユーザー数は5200万人以上で,サービス開始からの累計通話時間は120億分以上という。

 米メディアの報道(internetnews.com)によると,当初SkypeによるIP電話サービスが利用可能な携帯電話機は米Motorola製に限られるが,ほかのメーカーも順次対応する予定という。

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