米Microsoftは,サーバーOSのアップデート版「Windows Server 2003 R2」について,「Release Candidate(製品候補版)0」の提供を開始した。米国時間8月31日時点で,Microsoft社のWebサイトから180日間のみ利用可能な試用版が無償ダウンロードできる。
Windows Server 2003 R2はWindows Server 2003用修正プログラム「Service Pack(SP)1」をベースにしており,安定性とセキュリティを向上させたという。ブランチ・オフィス・サーバー管理機能,ユーザー認証/アクセス管理機能,ストレージ設定/管理機能の改善も図った(同社の関連ページ)。
概要は以下の通り。
・ブランチ・オフィス・サーバー管理機能:
分散して存在するローカル環境を集中管理するツールを提供し,ローカル環境における管理およびバックアップ作業の負担を減らす。さらにデータ複製を高速化した
・ユーザー認証/アクセス管理機能:
複数のActive Directory環境を連携させることで,シングル・サインオンを利用可能とする。Windows環境だけでなく,NISによりUnix環境とも連携する
・ストレージ設定/管理機能:
ストレージ機器の詳細な稼働状況を監視できるほか,サーバーに保存するファイルの種類を制限したり,ディスク・クオータ機能で空き領域を管理したりできる。SANの設定も容易になった
「Standard Edition」「Enterprise Edition」「Datacenter Edition」の3種類を用意し,いずれも32ビットと64ビットの両アプリケーションを動かせる64ビット版とする。
米メディアの報道(CRN)によると,Microsoft社はWindows Server 2003 R2の最終版を2005年中にリリースする計画という。
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