米Infonetics Researchは米国時間8月29日,2005年第2四半期におけるケーブル・モデム終端システム(CMTS)の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると,第2四半期の売上高は前期比25%増の1億8200万ドルだった。「前期と比べ,米Cisco Systemsが44%増,米Motorolaが10%増となったことが,市場の成長をけん引した」(同社)

 Infonetics社は,市場の急成長があと数年継続すると予測しており,2008年にCMTSの売上高が10億ドルに達する見通しだ。同社はデータ容量の増大,テレフォニやマルチメディアの普及,また将来的にはDOCSIS(data-over-cable service interface specifications)標準が市場拡大の追い風になるとみる。

 世界市場では,Cisco社がポート出荷数ベースでシェア62%,売上高ベースでシェア58%を獲得して,首位に立った。2位はMotorola社(売上高ベースのシェアが21%),3位は米Arris(同15%)だった。

 また,米BigBand Networksが売上高を大幅に伸ばし,世界市場で1ケタ台のシェアを堅調に維持している。

 Infonetics Research社主席アナリストのMichael Howard氏は,「Cisco社,Motorola社,Arris社の3社を合わせたシェアが世界市場の94%を占めており,いずれか1社が業績を伸ばすと,市場全体に大きな影響を与える」と説明する。

 「世界市場ではCisco社が圧倒的にリードしているが,北米では3社が激戦を繰り広げている。当期の北米市場では,Cisco社がArris社を抜いてシェア48%を獲得し,Arris社が25%,Motorola社が20%を占めた」(同氏)

 地域別にみると,北米が世界売上高の54%を占めた。アジア太平洋地域は22%,欧州/中東/アフリカ(EMEA)が20%,カリブ海地域および中南米(CALA)が4%だった。

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