OpenOffice.orgが,オープンソース版オフィス・スイート「OpenOffice.org 2.0」のベータ2版の提供を開始した。米国時間8月30日時点で入手できる状態になっている。対応OSは,Windows,Linux,Solaris(SPARCおよびx86)。OpenOffice.orgのWebサイトから無償でダウンロードできる。
OpenOffice.org 2.0は,文書のファイル形式としてXMLベースの「Open Document Format for Office Applications(OpenDocument)1.0」を採用した。XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)が承認した標準仕様であり,ベンダーやアプリケーションの実装に依存することなく文書の交換が行えるという。さらに,World Wide Web Consortium(W3C)のWebフォーム記述言語「XForms」に対応したフォームの作成も可能になった。
米Microsoftのオフィス・スイートにある「AutoShapes」に対応する機能として,新たに「CustomShapes」と呼ぶ機能を設けた。これにより,AutoShapesの取り込みや表示が正しく行えるようになる。Microsoft Excelとの互換性を高めるため,表計算アプリケーション「Calc」で計算可能な最大行数を,「OpenOffice.org 1.1」の3万2768行から6万5536行に拡大した。「この結果,Microsoft Excelと同レベルの処理が行える」(OpenOffice.org)
PDF文書の生成機能を強化し,文書に組み込む画像の圧縮レベルを調整できるようにした。サムネール画像とハイパーリンクの処理も改善した。
米メディアの報道(TechWeb)によると,OpenOffice.orgはOpenOffice.org 2.0のMac OS X版も開発しているが,リリースは2006年以降の予定。OpenOffice.org 2.0がベースとしている米Sun Microsystemsの「StarOffice」は,新版の「Version 8」が2005年9月中旬に利用可能になるという。
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