米Evans Dataは,企業のアウトソーシングに関する調査結果を米国時間8月29日に発表した。それによると,開発業務をアウトソーシングする理由として「専門知識を活用できるため」と答えた企業は19%で,5年前の44%と比べて大幅に減少。一方,「特別な専門知識よりもコストを優先」とする割合は28%で,5年前の15%と比べて増加している。

 調査は,従業員1000人以上の会社に勤務する開発者約400人を対象に,今年8月にアンケートを実施したもの。開発業務におけるアウトソーシングの割合は,「25%未満」が45%を占めており,「50%以上」はわずか7%だった。

 また,33%が来年はアウトソーシングの割合を「増やす予定」で,「減らす予定」と答えた割合は6%のみだった。

 「アウトソーシングはかつて,高い専門知識を持った人材を利用して,開発プロジェクトに特定の専門知識を取り入れていたが,現在では,開発コストの削減手段として用いられる割合が高くなっている」(Evans Data社COOのJohn Andrews氏)

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・企業の61%が今年のIT予算を増やしている。前年にIT予算を拡大した企業は53%だった
・中小企業よりも大企業の方がアウトソーシングに頼っており,5年以上アウトソーシングを利用している割合は,大企業が49%,中小企業は29%だった
・企業開発者の約60%が,オープンソース・コードの使用を来年予定している

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