米FaceTime Communicationsは米国時間8月29日に,スパイウエア対策スイート「FaceTime Enterprise Spyware Prevention Suite」を発表した。インターネット・ゲートウエイからエンドポイントのデスクトップ・パソコンで防御システムを提供する。

 同スイートは,米XBlock Systems買収を通じて獲得した技術を利用する。各デスクトップ・パソコンにクライアント・ソフトウエアをインストールすることなく,スパイウエアを検出して遮断し,スパイウエアがインストールされたパソコンを修復する。

 主に,アンチスパイウエア・ゲートウエイ「RTGuardian 3.0」と,LAN接続したクライアント・マシンを一元管理する「FaceTime Enterprise Spyware Manager(ESM)」から成る。ゲートウエイで,スパイウエアの動作を検知してパソコンに入り込むのを防ぎ,LAN上でスパイウエアがインストールされたパソコンを特定して,適切な処置を施す。FaceTime社研究所のデータベースから自動的にセキュリティ脅威の更新情報を受け取って,最新のIMおよびPtoPを狙った脅威やスパイウエア向けの対策を講じる。

 ちなみに米NewDiligenceの調査によると,大企業では毎月平均277回のスパイウエア攻撃を受けており,ITリソースにおける損失額は1カ月あたり13万ドル近くにのぼる。

 FaceTime社は,「同スイートを導入することにより,企業はヘルプ・デスクおよび対策コストを削減するほか,デスクトップ・パソコンの生産性を向上し,情報盗難を防止できる」としている。

 FaceTime Enterprise Spyware Prevention Suiteは30日以内に利用可能とする。価格は5万ドルから。RTGuardian 3.0単体の価格は3995ドルで,直ちに購入可能。

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