米OracleとイスラエルのZend Technologiesは米国時間8月29日に,PHPアプリケーションとOracle社のデータベース環境を連携させるツール「Zend Core for Oracle」のベータ版を公開した。両社が同日明らかにしたもの。両社のWebサイト(Oracle社Zend社)から無償でダウンロードできる。

 PHPはオープンソースのスクリプト言語で,Webアプリケーションの開発によく利用する。Zend Core for Oracleは統合ソフトウエア・プラットフォーム「Zend Platform」,アプリケーション開発環境「Zend Studio」といったZend社の既存製品と互換性があり,Oracle社製インフラ上で動作するPHPアプリケーションの開発を省力化するという。

 Zend Core for Oracleには,Oracleデータベース用API「Oracle Call Interface(OCI)8」のPHP向けドライバを同梱する。「同ドライバにより,Oracleデータベースを使用するWebアプリケーションの信頼性,安定性,性能を向上できる」(両社)

 「現在も数1000人のPHP開発者が,ビジネス・クリティカルなアプリケーションの開発/展開に当社のインフラ技術を利用している。Zend Core for Oracleをリリースすることで,利用者の数が大幅に増えるだろう」(Oracle社データベース・ツール担当副社長のMichael Hichwa氏)

 Zend Core for Oracleの製品版は,2005年終わりごろ利用可能とする。サポートはZend社が担当する。

 またOracle社は,開発者向けWebサイトOracle Technology Network(OTN)内のPHP開発者支援コーナーPHP Developer Centerで,「Oracle Application Server」「Oracle Database」へのPHP導入ガイドや,「JDeveloper 10g」用PHPエクステンションの提供とオンライン・フォーラムの運営などを行っている。

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