米IMlogicは米国時間8月24日に,インスタント・メッセージング(IM)をターゲットとしたトロイの木馬型ウイルス「Tixanbot」およびワーム「Guapim」が感染を広げているとして警告を発した。Tixanbotは米MicrosoftのIMサービス「MSN Messenger」,GuapimはMSN Messengerと米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)の同サービス「AIM」などを標的とする。

 Tixanbotは,セキュリティ保護機能を無効にし,MSN Messengerのコンタクト・リストに登録されているメンバー全員にメッセージを送信する。メッセージに含まれるリンクをクリックすると,トロイの木馬型ウイルスがダウンロードされる仕組み。

 GuapimはTixanbotと同様の手口だが,MSN Messenger以外のIMネットワークやピア・ツー・ピア(P2P)のファイル共有ネットワークを介して,「Spybot」ワームの亜種のダウンロード・リンクが含まれたメッセージを送信する。

 IMを悪用したウイルスおよびワームは増加の一途をたどっている。同社は過去2週間で「140種類を超える新たな脅威を検出しており,この中には,「Kelvir」「RBot」「Zotob」ワームの亜種も含まれているという。

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