米Gartnerが米国時間8月23日に,世界パソコン市場の今後の展望について調査した結果を発表した。それによると,2005年のパソコン出荷台数は前年比12.7%増の2億660万台に達する見通しだ。しかし,売上高は前年と比べ0.5%しか伸びず,2027億ドルにとどまる見込み。

 また、2006年の出荷台数は前年比8.7%増,売上高は同0.4%減とみる。Gartner社によると,この差は平均販売価格(ASP)が継続的に低下しているためである。とりわけノート・パソコンの値下がりが著しいという。

 Gartner社主席アナリストのGeorge Shiffler氏は,「ベンダー各社はし烈な競争を強いられている。この先,出荷台数の成長が鈍化すれば,値下げのプレッシャーは増すはずだ。そうなると,さらなる価格切り下げか,機能をそぎ落とした低価格マシンの投入を余儀なくされるだろう」と予測する。

 同社は今後しばらく,ノート・パソコンの出荷台数の伸びが,パソコン市場をけん引するとみる。2005年のノート・パソコン出荷台数は,低価格化と無線機能の強化により,前年比31%増になると予測する。

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