米IBM製品のユーザー同士が交流・研究を深めるための団体SHAREが,オンラインで実施した調査結果を米国時間8月23日に発表した。その結果,過去50年でもっともビジネス・コンピューティングに影響のあった人物として,米Microsoft会長のBill Gates氏が選ばれた。

 調査は,米ボストンにおいて同グループの結成50周年を祝う式典を前にオンラインで行なわれたもの。444人が回答した。

 「2010年までの間に,もっともビジネス・コンピューティングに影響を与えると考えられる新しいトレンド」として,回答者の31%が「情報セキュリティ」を挙げている。「資格を持つ企業クラスのIT専門家の不足」が17%,「アプリケーション開発とメインテナンスのアウトソーシング/オフショア」が14%,「相互接続性とインテグレーション」が12%と続いた。「オンデマンド・コンピューティング」と「ITとビジネス目的の調整」は,それぞれ10%と7%だった。

 「今が2015年だとしたした場合,過去を振り返って効果がもっとも低かった,またはITリソースの無駄だったものは何か」との問いに対し,「米国企業改革法(Sarbanes-Oxley Act)への準拠」という回答がもっとも多く28%だった。2位は「実証されていない技術の導入」が28%,3位は「不必要な技術の購入」で19%だった。また,「古い技術に対する継続的なサポート」と「外部コンサルタント」は,それぞれ17%と10%だった。

 「過去50年において,ビジネス・コンピューティングにもっとも影響のあった技術は何か」の問いには,「インターネット」,「パソコン」,「System/360(S/360)」,「World Wide Web」,「メインフレーム」,「IC(集積回路)」,「TCP/IP」の7つの回答がもっとも多かった。

 また,「過去50年において,ビジネス・コンピューティングにもっとも影響のあった人物3人は誰か」との問いに対し,55%がMicrosft社会長「Bill Gates氏」を選択した。IBM社創始者の息子で同社CEOを務めた「Thomas J. Watson, Jr. 氏」が40%,メインフレーム・コンピュータの設計者であり,IBM社のSystem/360を設計した「Gene Amdahl氏」が39%,WWWの考案者である「Tim Berners-Lee氏」が31%と続いた。Linuxの生みの親「Linus Torvalds氏」と米Apple Computeの「Steve Jobs氏」は,それぞれ10%と8%だった。

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