グリッド・インフラ関連の米Univaは米国時間8月22日に,800万ドルの資金調達シリーズAラウンドを完了したと発表した。出資する主なベンチャ・キャピタルは,米ARCH Venture Partners,米New World Ventures,米Appian Ventures,米OCA Ventures社など。
Univa社は,オープンソースのグリッド・インフラ構築ソフトウエア「Globus Toolkit」向けの商用ソフトウエア,専門サービス,技術サポートを手がける新興企業。Globus Toolkitの設計で指揮をとったSteve Tuecke氏,グリッド・コンピューティングの論文「The Grid: Blueprint for a New Computing Infrastructure」の共同執筆者であるIan Foster氏,Globus Toolkitの共同作成者であるCarl Kesselman氏が中心となって,2004年12月に立ち上げた(関連記事)。
今回の資金調達により,Univa社はグリッド・インフラ・ソフトウエア開発を促進し,営業,エンジニアリング,マーケティング業務の展開を図る。新たな人材を採用し,「ISVや顧客企業の市場ニーズに常に対応できるようにする」(同社)。
ちなみに米Insight Researchの調査によると,グリッド技術およびサービスの世界市場は,2008年に50億ドル規模に達するという。
◎関連記事
■オープンソースのグリッド・ソフト「Globus」の開発メンバーが新会社を設立
■米HP,米IBM,米Intel,米SunがGlobus Toolkitの商用導入促進を図る業界団体を結成
■米ActiveGrid,主要オープンソース・ソフトに企業向け機能を追加する2製品をオープンソースで公開
■「グリッド・コンピューティング,2005年のマーケティング予算は大幅増」,米調査
■米IBM,商用グリッド・システムの構築支援サービスを発表
■「欧州企業の『グリッド総合指数』は3.1,初期段階としては上出来」,米Oracle
■「オープンソース・ソフトの導入要因は価格ではない」,米Evans Data
■米SpikeSource,米Intel,カーネギーメロン大など,オープンソース・ソフトの格付けモデルを提案