米Gartnerが米国時間2011年5月19日に公表したスマートフォン市場に関する調査結果によると、2011年第1四半期の世界スマートフォン販売台数は1億80万台で、前年同期の5450万台から2倍近く増加した。プラットフォーム別では米Googleの「Android」が首位に立ち、大幅な躍進を遂げている。

 プラットフォーム別の販売台数は、Androidが3630万台と最も多く、全体の36.0%を占めた。Androidのシェアは前年同期の9.6%から4倍に拡大した。フィンランドNokiaの「Symbian」は2760万台で、シェアは44.2%から27.4%に大きくダウンした。米Appleの「iOS」は販売台数が1690万台、シェアは16.8%に1.5ポイント伸びた。カナダResearch In Motion(RIM)の「BlackBerry OS」は1300万台でシェアは12.9%(6.8ポイント減)、米Microsoftの「Windows」は370万台でシェアは3.6%(3.2ポイント減)となった。

 Nokiaは今年2月、スマートフォンの主要プラットフォームとして、SymbianではなくMicrosoftの「Windows Phone 7」を採用することを発表している(関連記事:[MWC2011]「Microsoftとの提携でGoogle、Appleと戦う」―NokiaのCEOが強調)。Gartner主席アナリストのRoberta Cozza氏は、このNokiaの戦略方針により、競合プラットフォームによるSymbianシェアの奪取に拍車がかかるとみている。

 また、米Millennial Mediaが同日発表したスマートフォン関連の調査結果によると、プラットフォーム別のモバイル広告インプレッションで、Androidが5カ月連続で首位を維持した。Millennial Mediaのモバイル向け広告ネットワークを通じた4月の広告インプレッションは、Androidが53%と最も多く、次いでiOSが28%だった。BlackBerry OSは16%で、SymbianとWindowsはそれぞれ1%だった。しかし広告収入で見ると、iOSが全体の50%を占め、Androidの39%を上回った。

[発表資料(Gartner)]
[発表資料(Millennial Media)]

■変更履歴
第2パラグラフで記述したプラットフォーム別の販売台数とシェアの数字について、販売台数が一桁ずつ少ないなどの誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2011/05/20 15:45]