富士キメラ総研は2011年5月10日、世界のタブレットPC生産台数が2016年に2億3800万台に達し、2010年の12.5倍まで拡大するとの予想を発表した。主に中国・アジアで生産。さらに需要が増えて上ぶれする可能性もあるという。

 世界の注目エレクトロニクス35製品の生産市場を調査した。2010年には1900万台だったタブレットPCは、2011年に6500万台、2016年には2億3800万台まで拡大するとみている。

 2010年にはアップルの「iPad」(台湾で生産)とサムスン電子の「Galaxy Tab」(韓国で生産)が市場の大半を占めた。2011年以降に参入するほとんどの欧米メーカーは台湾の受託メーカーに委託しており、中国国内で生産されることになるという。

 今後、10型と7型のタイプに2極化し、10型が主流になると予想する。Androidアプリの増加や法人需要の開拓が急速に進みつつあることから、ネットブックのような一過性のブームで終わらないとみている。

 このほか、携帯電話/スマートフォン市場は、2010年の4億4900万台から2016年には2.6倍の11億8300万台まで拡大すると予想。とくにスマートフォンは、旧来機や3Gフィーチャーフォン市場を取り込んで、2015年には市場の過半数を占める見通し。

 デジタル一眼レフカメラ市場は、2010年の1350万台から、2016年には2.2倍の2970万台になると予想。とくに2009年に登場したミラーレス一眼カメラが2016年には3分の1強を占めるまで急成長するとみる。現在、ミラーレス一眼を持っていないキヤノンとニコンも2012年までに製品を投入する可能性が高いという。

 調査「2011 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」で、AV機器14種、家電製品6種、情報通信機器15種、エネルギー関連部品2種、ユニット製品/部品13品目について、全世界の市場動向を調査した。調査期間は2011年1月~3月。