米国のゲーム市場は、米Appleの「iOS」や米Googleの「Android」向けのゲームソフトが台頭し、任天堂の「ニンテンドーDS」やソニー・コンピュータエンタテインメントの「PSP(プレイステーション・ポータブル)」向けのシェアが減少傾向にある――。モバイルアプリケーションの解析ツールを手がける米Flurryが米国時間2011年4月15日にこうした調査結果を公表した。

 それによると、米国における2010年の携帯ゲーム市場では、iOSとAndroid向けを合わせた売上高が前年から60%以上伸びており、そのシェアは34%と、3分の1を超える規模にまで成長した。一方でニンテンドーDS向けゲームは前年の70%から57%に、PSP向けは同11%から9%に減少した。

 携帯ゲーム市場全体の売上高は、2009年の27億ドルから24億ドルへと減少しているが、これはiOS/Android向けの安価なソフトの影響が大きいとFlurryは見ている。「米国ではiPad 2や、米Verizon Wirelessの通信サービスに対応したiPhone 4の販売も始まっており、今年はiPhone 5も登場すると言われている。Android端末もさらに市場へ投入されることから、今後、任天堂とiOS/Androidの競争が激化し、市場は大きく様変わりする」(FlurryのPeter Farago氏)

 また、2009年に5億ドルだった、iOS/Android向けゲームの売上高は2010年に8億ドルに増え、PCゲームの売上高7億ドルを上回った。米国のスマートフォン/タブレット向けゲームの売上高がPCゲームを超えるのは初めてで、これは注目に値することだと同社のFarago氏は指摘する。

 なお据え置き型ゲームも含めた市場全体を見ると、売上高は2009年の104億ドルから2010年の107億ドルへと微増している。据え置き型ゲームの売上高は同74億ドルから78億ドルへと伸びた。

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