モバイルセキュリティを手掛ける米Lookoutは米国時間2011年2月16日、モバイルアプリケーション販売/配布サービスの普及状況に関する調査結果を発表した。それによると、米Googleの「Android Market」が米Appleの「App Store」の約3倍の速さで拡大しているという。しかし、こうしたアプリケーションのエコシステムが普及するのに伴い、プライバシーやセキュリティの懸念も高まると、Lookoutは注意を促している。

 Android Marketに登録しているアプリケーション数は過去半年間に127%増加し、一方App Storeの登録アプリケーション数は44%増加した。Android Marketでは有償アプリケーションの割合が22%から34%に増えたが、App Storeでは、71%から66%へと減少した。

 これらのデータから「Android Marketは成熟しつつある」とLookoutは分析している。それぞれのサービスに対応したアプリケーション開発が同じ速度で進んだ場合、2012年半ばにはAndroid Marketのアプリケーション数がApp Storeのそれを超える見通しだ。

 両サービスが拡大するにつれ、新たな代替市場も次々と登場している。Androidアプリケーションの中国人ユーザー向け代替市場2つを分析したところ、11%が悪質なコードを組み込んだ再パッケージや、本来の開発者ではない別人による申請だった。これらのうち約4分の1は、オリジナルアプリケーションよりも多くのユーザー情報(連絡先情報や位置情報など)にアクセスしようとするものだった。

 また、プロテクト解除した「iPhone」スマートフォン向けに、App Storeでは手に入らないアプリケーションなどを提供する代替市場の1つは、偽造アプリケーションが85%を占めていた。

[発表資料へ]