米McAfeeが米国時間2011年2月8日に発表した脅威動向調査の結果によると、2010年はモバイルデバイスを狙ったマルウエアが大幅に増加した。2010年に同社が新たに検出したモバイルマルウエアは2000万種類で、2009年と比べて46%増加した。これは、1日あたり5万5000近いモバイルマルウエアが新たに発生していることになる。

 2010年第4四半期に最も重大な影響を与えたモバイルマルウエアは、「Symbian OS」を狙ったボットネット「Zitmo.A」と「Android」を狙ったトロイの木馬「Geinimi」だった。McAfeeは、ボットネットを用いたモバイルデバイスへの攻撃が今後も続くと予測している。

 第4四半期のその他の特徴としては、米国税庁のサイトやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイト、ギフトカード関連サイトなどのURLを装った詐欺サイトが目立った。McAfeeが調べたところでは、「本日の検索キーワード首位」による検索結果の上位100リンクのうち、51%は悪意のあるサイトに誘導するものだったという。

 同社研究部門McAfee Labsの上級バイスプレジデントを務めるVincent Weafer氏は、「犯罪者は、人々のあいだで何が人気があるかチェックし、わずかな労力で最も大きな効果を得られるのは何か心得ている」と注意を促す。McAfeeによると、過去数四半期は、どの地域もマルウエアの傾向が似通っていたが、第4四半期は大きく異なった。地域特有のユーザー属性や習慣に応じて攻撃する傾向が高まっているためだと同社は分析している。

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