米iSuppliは米国時間2011年2月7日、米国のビデオ販売市場に関する調査結果を発表した。それによると、2010年におけるエレクトロニック・セル・スルー(EST)およびインターネット・ビデオ・オンデマンド(iVOD)を通じた米国オンラインビデオ販売は、前年と比べ60%以上成長した。依然として米Appleの「iTunes Store」が優勢だった。
iTunes Storeは、2010年の米国オンラインビデオ販売の64.5%を占めた。米AmazonのECサイトや、米Microsoftの「Zune」、ソニーの「PlayStation Store」といった競合サービスの攻勢が高まる中で前年からシェアを9.9ポイント落としたものの、インターネットTV「Apple TV」の第2世代やタブレット端末「iPad」を追い風に、レンタルビデオを中心に利用が進んだ。
Microsoftは「Xbox 360」ビデオゲーム機用のコントローラー「Kinect」が好調なスタートを切ったことから、第4四半期にZuneビデオプラットフォームを介したビデオ販売が急伸した。
またiSuppliは、米Wal-Martが将来iTunes Storeを脅かす存在になる可能性があると分析している。Wal-Martは昨年2月にオンライン映画販売/レンタルの「VUDU」を買収し、キャンペーン価格0.99ドルのiVODサービスを展開している。
■2010年における米国オンラインビデオ販売サービス(ESTとiVOD)の売上高シェア 順位 企業 2009年 2010年 1 Apple 74.4% 64.5% 2 Microsoft 11.6% 17.9% 3 ソニー 5.7% 7.2% その他 8.3% 10.4% 出典:iSuppli
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